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経営に役立つ情報

高良明
高良 明
創新グル-プ代表
公認会計士 税理士
税理士法人創新會計 代表社員
論語と経営(8)
『義を見て為さざるは勇なきなり』
(現代訳:道理の上から考えて当然なすべきことであるのに、進んでしないのは勇気がないのである。道理の上から考えて当然為すべきことは進んですべきである。)

とかく人間は、このようにすることが人間として正しい道だと知りながら、自分の利益のためや保身のために、あえてそのようにしないことがよくあります。また逆に正しくないことと知りながら、自分の利益のためにしてしまうこともよくあることです。それは「勇気」がないからだと孔子は言っています。日常生活や事業生活において、我々は常に正しい選択か否か、自分の為になるかどうかの判断を迫られていますが、そのもとは生きていくうえで大事な適切な判断とそれを実行する勇気なのでしょう。

神戸製鋼所によるアルミ・銅製品の検査データの改ざん、日産自動車の完成車の無資格検査、商工組合中央金庫の不正融資問題など、毎日のように大手企業の不正や不法、企業倫理問題が報道されています。高品質を誇る日本の製造業への信頼が世界的に損なわれています。故事にあるように「悪事千里を走る」のです。そのたびに、コンプライアンスや企業倫理の意識の低さ、ガバナンスの形骸化と管理体制の不備が叫ばれています。

人間あるいは企業は正しい道と利益確保の経済の道を同時に歩まなければなりませんが、とかく窮地に陥ると自己規律が甘くなり、自分や自社の利益を優先して、邪悪な道に踏み出してしまいます。日本資本主義の父といわれた渋沢栄一は、「論語と算盤」いわば「道徳と経済」の合一を唱えて、厳しく道徳なき経済を打破しました。まさに二宮金次郎の「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」という言葉に象徴されます。

それでは正しい道と自己の利益優先の選択の基準は何でしょうか?
まず、「そのことは正しいことかそうでないか」を見極め、次に「そのことは自分だけの利益か社会の利益になるか」を問いかけ、適切に判断して行動することです。その際大事なことは「自制心と勇気」で、普段から環境に影響されない善良な強い心を養うことです。
①それは正しく、かつ社会の為になる⇒断固としてする
②それは不正であり、かつ社会の為にならない⇒絶対にしてはならない
③それは正しいが、自分の利益になる⇒してもよい(但し社会を害してはならない)
④それは不正であり、社会の為になる⇒ありえない(単なるこじつけ)してはならない

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