税務関係 豆知識

所得税法における3つの紛らわしい用語


 税法の用語は難しく、また、似たような用語が多くあり、普段関わりがない方からすると、税法の文章を読むのも嫌気がするという人もいるのではないでしょうか。
今回はその中でも所得税法における「総所得金額」「総所得金額等」「合計所得金額」の違いとそれぞれ金額が使われる場面について簡単に紹介させて頂きます。

1.総所得金額
「総所得金額」とは、山林所得・退職所得を除いた総合課税される所得を足し合わせたものです(一時所得と総合長期譲渡所得は1/2にします)。
この際、雑損失と純損失の繰越控除がある場合は反映させます。

2.総所得金額等
次に「総所得金額等」とは、上記の総所得金額に山林所得・退職所得を加え、更に分離課税される金額も加えます(※申告不要の分離課税の金額はこの限りではありません)。

3.合計所得金額
更に「合計所得金額」とは、雑損失と純損失の繰越控除前の課税標準の合計額をいいます。すなわち「総所得金額等」に雑損失と純損失の繰越控除を足し戻せば算出できることになります。


 それぞれの金額は所得控除の要件判定で使われています。
扶養控除や配偶者控除などの人的控除をできるか否かを判断する場合、合計所得金額が使われます。多くの人にこれらの控除が適用されているかと思いますが、実はその判定には合計所得金額が使われているのです。
一方、医療費控除や寄付金控除などの物的控除の計算判定においては、総所得金額等が使われます。
総所得金額が何らかの判定に使われることはありませんが、所得税を計算する上では大事な計算過程の金額です。

 雑損失と純損失の繰越控除があるケースというのは稀ですが、それぞれの金額が指し示す金額について理解しておくのは重要です。いま一度それぞれの金額の違いをはっきりさせておきましょう。


バックナンバーはこちら