税務関係 豆知識

 

税務関係 豆知識(12月) 平成30年 事業承継税制の改正

 平成30年度税制改正において、事業承継時の贈与税・相続税の納税を猶予する事業承継税制が大きく改正され、10年間限定の特例措置が設けられました。

 日本の全企業数のうち約99.7%が中小企業であり、その数は約380万社にものぼります。ところが昨今、日本を支えている中小企業が減少傾向にあります。経営者の高齢化や後継者の不足など、事業を存続したくともできない、また健全な経営状態であっても様々な要因で廃業するケースが多々あるようです。
 このような背景から、次世代に中小企業を存続し繋げていくため、10年の時限的措置ではありますが、今回の大幅改正となりました。
この贈与税・相続税の納税を猶予する「事業承継税制」については、今後5年以内に特例承継計画を提出し、10年以内に実際に承継を行う者が対象となります。(事業計画は、経営革新等支援機関による指導・助言が必要です。)

様々な条件がありますが、大きく改正されたのは以下の部分です。
① 対象株式数・猶予割合の拡大
② 対象者の拡大
③ 雇用要件の弾力化
④ 新たな減免制度の創設等

 上記の通り納税猶予の上限が撤廃され、猶予割合が100%まで拡大されました。これにより事業承継に係る贈与税・相続税の金銭負担をゼロにすることができます。
 また、雇用確保要件についても、雇用維持ができなかった理由が経営悪化または正当なものと認められた場合は、猶予が継続されることとなりました。(理由報告、認定支援機関による指導助言の必要あり)
 一方で、事業承継し会社を存続することが前提で納税猶予を受けているため、次のような場合にはこの猶予が取り消される場合もあります。
・後継者が5年以内に代表者ではなくなってしまった場合
・自社株を譲渡してしまった場合
・資金管理会社に変更してしまった場合
・会社を解散した場合          等々・・・
事業承継したはずの後継者が健全な会社運営を行わなかった場合は納税猶予が打ち切られ、その間の利子税も負担しなければならなくなりますので、注意が必要です。

 なお、税理士法人創新會計は、経営革新等支援機関の認定を受けておりますので、ここ10年以内(特例承継計画の提出期限は2023年3月31日まで)に経営のバトンタッチを検討されている方は、ぜひご相談ください。

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