今月の言葉

今月の言葉(3月)第176回 「一分で話せ」

 昨年の昨年の2月に税理士法人創新會計に入社をして、早や1年がたちました。前職は都内の会計事務所に十数年勤務しておりました。同業種の転職だったこともあり、さしたる抵抗もなく、「そんなに変わるものではないだろう」と安易に思っていました。しかし、形のないソフト面において、お客様とのコミュニケーションの取り方に戸惑いを感じました。

 当たり前のことですが、環境が変われば新しい人との出会いはつきものです。前職において、一つのところに長く所属していたため、新しいお客様に接する機会が減ってきていたこともあり、全てが新しいお客様の中で、コミュニケーションの取り方やニーズの聞き出し方に試行錯誤しておりました。そんなとき書店で「人は相手の話の80%は聞いていない」という広告に目が留まり、手に取った本が伊藤羊一氏の「一分で話せ」です。

 この本はプレゼンの際に、人に伝わる話し方のコツを紹介しています。本書では、プレゼンの目的は「人を動かす」ことにあり、「理解してもらう」ことや「きれいに話す」ことはゴールではなく、そのためには聞き手が迷子にならないように中学生にも理解できる言葉でスッキリ、カンタンに話さなければならないと述べています。また、独りよがりにならず、相手の立場になって俯瞰的に話をすることが重要とも述べています。

 私たち創新會計が行っている業務のうち、正しい決算書や申告書を作成することは大切な基幹業務の一つであり、会計事務所の目的の一つです。しかし、作成された決算書や申告書をツールとして利用し、経営者の皆様が現状の中から問題点を把握し、未来の経営成績向上への布石とすることがお客様にとっての本当の目的と考えます。
 難しいことを専門用語を多用してダラダラと長く話すことはある意味で簡単です。しかし、難しいことを誰にでも分かるカンタンな言葉でスッキリと短い時間で話をすることが相手の心に伝わり、相手を動かすことにつながると思います。分かりやすく要領よく、「一分で話す」ことができるように努力してまいりたいと思います。

(文責:秋田 大策)


参考文献:伊藤羊一著「一分で話せ」

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