今月の言葉

今月の言葉(2月)第163回 「やり抜く力」

 平成最後となる2019年は、政府の推進する「働き方改革」(一億総活躍社会を実現するための改革)が、私たち中小企業にとっても本腰を入れて実現していかなければならない年になるのではないでしょうか。
 この「働き方改革」を実現するためには次のような課題があると言われています。
 1つ目の課題は「長時間労働の改善」、2つ目が「非正規と正社員の格差是正」、そして3つ目が「高齢者の就労促進」です。
特に長時間労働の改善については、戦後の高度経済成長時代を強く生き抜き「モーレツ社員」と代名詞にもなった人々の価値観が、現代に合わないと社会から葬られ、大きな課題となっているようです。

 このような時代に個々のビジネスパーソンは、長時間労働を改善していくためにも新たなスキルや能力を身に付けないと生きていけない世の中になったとも言えます。
 近年、成果や成功するために最も大切であると注目を集めているのが「グリット(やり抜く力)」です。その「グリット」を支える重要なものが使命や目的、そして目標を持つことのようです。

 使命や目的、目標を持つことがモチベーションにどのような違いを与えるのか、これを分かりやすく伝える童話としてイソップの「3人のレンガ職人」があります。

― ある旅人がレンガを積んでいる3人の職人に
「ここでいったい何をしているのですか?」と尋ねたところ
1人目は「レンガ積みをしているのさ」
2人目は「家族を養うためにここで大きな壁を作っているんだよ」
3人目は「歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだよ」と答えました。―  
                         
 実はこの3人、別々の目的をもってレンガを積んでいるのですが、モチベーションが最も高いのはお分かりの通り3人目の職人ですが、「グリット」も同時に一番高いのです。

 「グリット」を伸ばすためにはまず、人間は夢を持ち、目的に向かって明確な目標を掲げる、会社経営においては理念・ビジョンを明確にして目標を立てることが、最も大切なことです。その「グリット」は内的要因や外的要因で伸ばすことができるのです。企業経営を志す私たちにとり、またビジネスパーソンにとってもこの時代の変革に「グリット」を身につけ、「働き方改革」を積極的に取り入れ、この厳しい経済社会を生き抜いてまいりましょう。


(文責:石浦一喜)

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