モンパリ税務会計通信

第11回 商品・サービスによって異なる消費税率

Bonjour! こんにちは。モンパリの Miyoです。
定期的にフランスの税務会計についてお伝えしています。

昨年少しご紹介しましたが、フランスは先進国では珍しく、給与所得等に対する個人所得税の源泉徴収制度を採用していない国です。

「源泉徴収制度」というのは、ご存知の通り、所得の支払い者である会社等(「源泉徴収義務者」と言います)が、所定の方法により所得税額を計算し、 給与所得者に代わって国に納付する制度です。
源泉徴収制度を採用していないということは、つまり、各給与所得者が自分で確定申告をし、直接税務署に税額を納めるという「自己申告制度」が採用されているということです。

しかし、フランスでもついに「自己申告制度」が廃止され、2019年1月より「源泉徴収制度」が導入されることになりました。
この「源泉徴収制度」の導入にあたり、給与所得者への大きな変化は「年度のずれ」が解消されることです。つまり、所得を受け取る年度とそれに対する税額を納める年度が同じになります。
今までは、前年の所得に対してその翌年に相応の所得税が支払われていたため、所得税額が一年遅れて納付されていました。この場合、勤務状況が大きく変化した場合(特に、失業や定年退職が生じた場合など)や、家族構成の変化が生じた場合などは、所得に相応する税額以上の金額を同じ年度内で支払わなければならない(当年に所得がない場合でも、前年の所得に対して税額を支払わなければならない)という納税者にとって負担になるような不都合が生じていました。しかし、新しく導入される「源泉徴収制度」の下では、勤務状況の変化が即、個人所得税の計算に反映されるため、このようなタイミングのずれは基本的には無くなります。

しかし、「源泉徴収制度」の導入にあたっては企業側の負担が大幅に増えることになります。今まで個人所得税の計算に関与してこなかった企業の人事部が、今後は従業員の税金計算に携わることになるのです。、当該税額計算にあたり、各企業は従業員の個人情報を入手することになるため、その取り扱いなどの問題が懸念されています。制度の変更が間近に迫っている中、今後の導入状況が気になるところです。

参照:
https://www.economie.gouv.fr/prelevement-a-la-source/pourquoi-la-reforme
https://ovninavi.com/789news1/
https://info.ensemblefr.com/news-164.html
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/aramashi2015/pdf/03.pdf

今月のパリの写真:NAKAMA des ARTS
今月のパリの写真「サンジェルマン・デ・プレ教会」
ルーヴル美術館併設のカルーセル・デュ・ルーヴルで開催された香取慎吾さんのNAKAMA des Artsの個展にて。エッフェル塔の作品です。個展は9月19日〜10月3日に開催。


【Miyoのプロフィール】
2005年公認会計士2次試験に合格後、某大手監査法人に就職。
2008年公認会計士登録。
2011年秋~2013年夏、フランス パリの大手監査法人へ出向し、現地の監査業務に従事。
2014年7月大手税理法人へ移籍し、国内税務申告と国際税務に携わる。
2016年2月より再び渡仏。モンパリ by Miyo としてパリから情報発信。
2017年4月より創新グループ公認会計士高良事務所の非常勤顧問に就任。

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