モンパリ税務会計通信

第9回 日本からフランスへの荷物発送の落とし穴

Bonjour! こんにちは。モンパリの Miyoです。 毎月、フランスの税金についてご紹介しています。

年末年始は、ビジネス上もプライベートでも、なにかと荷物の移動が多くなる時期です。
それでは、日本からフランス(EU諸国)へモノを発送するとき、どのような税金が発生するのでしょうか。
まず、事業者がモノを日本から海外へ輸出するとき、日本では消費税が免税となります。これは、日本の消費税が国内で消費されるものを対象としているため、外国で消費されるものには、課税しないという考えに基づくものです。 一方、輸出先であるフランスにおいては、消費者が購入する段階で現地の消費税(付加価値税)が課されます。フランスはモノによって異なりますが、標準税率は20%です。

またそれ以外に、フランスへ入国した際に関税も課されます。関税率はモノの種類によって異なり、フランスはEUの関税制度 に準拠しています。なお、EU諸国内のモノの移動は、関税は無税です。
さて、個人で贈り物を発送した時はどうでしょう。
クリスマスやお正月の時期に合わせて、日本から、フランス(EU諸国)に住んでいる家族や知り合いにプレゼントを送る人もいるかもしれません。

プライベートで贈り物を送るときには、事業者ではなく個人で買い物をしたものを海外へ送るので、基本的には輸出免税手続きはできません。なお、購入した段階で日本の消費税が課されています。

フランスにモノが入国するときはどうでしょうか。通常であればフランスの消費税(付加価値税)や関税が課されますが、贈り物の場合はすでに日本で課税されていますので、二重課税となってしまいます。

個人的な贈り物をある個人宛に発送するとき、贈り物の総額が45ユーロ(約6千円)を越えなければ、フランス側の税金(付加価値税、関税)は免税となります。

―第三国の個人からEU域内の個人宛に送付される物品で商業的価値が無いもの(発送が定期的でなく、受取人あるいはその家族のみの使用に供せられる商業的意図を含まない、発送者から受取人にいかなる支払いも要求されない、総額45ユーロを超えないもの)は免税です。ただし、タバコ製品、アルコールおよびアルコール飲料、香水、オードトワレについては免税適用の上限量の定めがあります。―

JETROサイトより抜粋。https://www.jetro.go.jp/world/qa/04A-051023.html

しかし、それを超える場合には、贈り物であっても法律上はフランスの税金が課されてしまいます。 受取人にとっては、贈り物を受け取ったのに、税金を支払わなければならない。ちょっと変な話ですね。 45ユーロという金額は決して高い金額ではないので、ちょっとした贈り物を贈るときには超えてしまう可能性が高いので注意が必要です。 海外へ荷物を発送するときには、送り先国の税金制度についても知識がないと、贈り主に税金が課されるという、思わぬアクシデントが発生してしまうかもしれません。

参照:
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6551.htm
https://www.jetro.go.jp/world/qa/04A-051023.html

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ノートルダム大聖堂とクリスマスツリー

【Miyoのプロフィール】
2005年公認会計士2次試験に合格後、某大手監査法人に就職。
2008年公認会計士登録。
2011年秋~2013年夏、フランス パリの大手監査法人へ出向し、現地の監査業務に従事。
2014年7月大手税理法人へ移籍し、国内税務申告と国際税務に携わる。
2016年2月より再び渡仏。モンパリ by Miyo としてパリから情報発信。
2017年4月より創新グループ公認会計士高良事務所の非常勤顧問に就任。

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